平成23年度 業務実績

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受託業務実績

1.東日本大震災被災地支援業務

東日本大震災の被災状況に対応した市街地復興パターン概略検討調査業務(その 13) 国土交通省

女川町復興計画を受け、町中心部及び離半島部の居住地や道路・交通機能のあり方について、複数の計画案を作成し、住民意向調査等の結果も反映させ、女川町における具体的な復興事業計画や事業手法等について検討策定した。

東日本大震災に係る被災地方公共団体の復興支援補助業務 (独)都市再生機構

本業務では、都市再生機構による被災地方公共団体の復興に関する計画等の検討又は策定の支援に必要な各種調査、検討、提案、資料収集等を実施した。発災直後における復興計画策定の枠組み提示の他、被災地における津波災害と復興の歴史的経緯の資料作成、復興計画のひな形作成などを行った。

岩手県内の被災地域における復興支援に関する基礎調査 (独)防災科学技術研究所

(独)防災科学技術研究所では、岩手県内の被災地域における情報支援として、被災地方公共団体の被害情報やり災証明発行支援を始めとする、各種情報支援を実施している。本業務では、その一環として、被災地におけるニーズ把握や情報システムの設置・運用をはじめとする復興支援を実施した。

女川町復興計画策定支援 宮城県女川町

東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県女川町における復興計画の策定支援を行った。計画検討にあたっては、学識者、地元各界の代表者からなる復興計画策定委員会を開催し進めた。また公聴会等により広く町民からも意見を収集し、防災、産業、住環境、医療・福祉等を柱に計画をとりまとめた。

楢葉町復興のための町民アンケート調査 福島県楢葉町

本調査は、東日本大震災・東京電力福島第一原子力発電所の事故により避難生活を余儀なくされている楢葉町民の現状や心境などの実態把握、及び復興に向けての要望を把握することを目的に実施した。約7割に上る世帯より回答があり、町民の厳しい避難生活の実態と復興への思いが明らかとなった。

平成 23 年度避難者実態調査業務 福島県飯舘村

東日本大震災ならびに東京電力㈱福島第一原子力発電所の事故により避難中の飯舘村住民に対し、避難生活の実態等を把握するためのアンケート調査を実施した。調査結果に基づき、生活面の影響を把握するとともに、避難生活支援や復興に向けた取り組みを検討するための資料を作成した。

2.防災対策検討業務

平成 23 年度火山防災対策に関する検討業務(Ⅰ) 内閣府(防災担当)

全国の火山防災体制構築の支援として、火山防災エキスパートの派遣支援を行うとともに、今後の効果的な運用のあり方について検討を行った。さらに、平成 23 年 1 月の新燃岳噴火における噴火警報の運用や火山防災協議会の活動、避難の実態等について、地方公共団体へのヒアリング調査を実施し、課題や教訓をとりまとめた。

地方公共団体における災害復興事前対策の推進に関する調査  内閣府(防災担当)

本調査では、内閣府が作成している復興対策マニュアル等の内容を利用者が活用しやすいようデータベース化した。また、外部専門家等による適切な助言・指導等の支援のあり方を調査研究するとともに、被災自治体が速やかに活用できるよう外部専門家等の情報を整理した。

緊急調査における災害対応事例収集整理分析業務 国土技術政策総合研究所

本業務では、平成 23 年 1 月新燃岳火山噴火及び 9 月の台風 12 号による紀伊半島での河道閉塞に対する土砂災害防止法による緊急調査実施時の資料を収集、整理分析し、緊急踏査の実施における技術的課題、運用面での課題、報道機関への情報提供時の課題等を具体的にとりまとめた。

火山噴火時における砂防関係機関の対応のあり方に関する教訓整理 (財)砂防地すべり技術センター

本業務は、2000(平成 12)年の三宅島噴火を対象に、火山噴火とその後の土砂災害からの復旧・復興における、砂防事業と関係機関との活動状況を整理すると共に、今後のあり方について調査・研究し、その結果を取りまとめたものである。

市町村防災研修の実施に係る業務委託 (財)消防科学総合センター

全国 10 県において、市町村防災担当職員を対象とした「防災基本研修」を実施し、防災業務上必要な知識やスキルを提供した。また、災害対策本部の立ち上げ方等の習得を目的とした「災害対策本部設置・運営演習」、および避難所運営のあり方等の習得を目的とした「避難所対応演習」を、それぞれ全国 15 市町村で実施した。

東日本大震災を踏まえた今後の災害対策のあり方検討会運営支援業務 東京都北区

東日本大震災の経験とその教訓、また災害特性を踏まえた、今後の災害対策のあり方の検討を支援した。検討に際しては、地域住民組織代表者や学識者等による検討会を設置し、避難所運営、災害時要援護者支援また都市型水害対策等のテーマを設けて議論し、その成果を提言としてとりまとめた。

港区防災学校プログラム企画・運営支援業務委託 東京都港区

港区が、地域の防災リーダーを対象として立ち上げた「港区防災学校」(全5回)の企画・運営を行った。リーダー同士が交流を図り、ともに地域の防災資源や防災上の課題を見つめ直すことができるようなプログラムを用意し、区、事務局も一緒になって今後の防災活動の進め方を検討した。

平成 23 年度災害対策本部設置・運営訓練に係る業務委託 東京都江戸川区

災害対策本部の運営方法の習得を目的とした訓練の企画・運営を行った。訓練は勤務時間外に大規模地震が発生し、直後に参集した限られた人員で本部を立ち上げる状況を想定して行い、本部へ集まる報告・要請等の集約、また応急対策の検討協議等を支援するとともに、本部運営への改善提案を行った。

雲仙岳災害伝承防災教育検討防災塾開催支援補助業務 特定非営利活動法人砂防広報センター

雲仙普賢岳噴火から 20 年が経過し地域防災力が低下している島原市安中地区において、「地域の事は地域で教える」を基本理念とした、持続的な防災教育システムとして、地域防災塾を開催した。また、今後の地域防災塾の開催に向けたプログラム・開催時期等の改善策を提案した。

3.安全体制検討業務

平成 23 年度 ヒューマンファクターを主体とした安全管理技術に関する課題の整理と戦略マップの作成 (独)原子力安全基盤機構

昨年度調査の成果及び東日本大震災の教訓を踏まえ、原子力施設の安全確保に向けた研究推進方策を示した「戦略マップ」を作成した。また、原子力施設の信頼・理解の醸成を達成するために必要な知見・研究を整理した「技術マップ」の改訂を行った。

敦賀市原子力災害対応マニュアル作成業務 福井県敦賀市

福井県敦賀市において、原子力災害が発生した場合に安全な住民避難を実施するために、実効性のある住民避難マニュアルを作成した。マニュアルは、東京電力福島第一原子力発電所の災害を踏まえた原子力安全委員会の検討内容等、最新の情報に基づき、具体的な避難手順を定めている。

安全文化アセスメントにおけるインタビューアに関する調査・分析・評価 日本原子力技術協会

日本原子力技術協会が実施する、安全文化アセスメント現場診断における書記およびインタビューア養成カリキュラムを整備するため、アセスメント関係者ヒアリングを行った上で、昨年度作成した書記養成カリキュラムの修正、インタビューア養成カリキュラムの作成を行った。

安全文化企業診断に関する業務 A 社

2007、2009 年度に引き続き、航空事業者がグループ全社員に対して実施した安全文化診断アンケート調査の支援を行った。アンケート結果および結果の経年変化傾向から、企業診断を行うとともに、今後の対策について助言や社員向けの安全啓発雑誌への執筆を行った。

各種安全活動に関する改善検討業務 B 社

社内で実施されている各種安全活動(事故・トラブル・ヒヤリハット情報の収集分析、KY活動等)の改善を目的として、関係者からの聞き取り調査およびアンケート調査を実施し、現状の課題をとりまとめた。さらに、他社の良好事例を参考に、より効果的な安全活動の実施方法を提案した。

その他の実績

講演会等 講師派遣
  • 2011.4.7緊急企画「震災危機を超えるエネルギーシステムデザインの未来」第1回「東日本大震災に伴う『原発災害』」  慶応大学システムデザインマネジメント研究科
  • 2011.6.6安全講演会「安全文化とは何だろうか? ヒューマンファクターに配慮した手順・ルール違反のための対策」  日東電工(株)
  • 2011.6.20安全文化醸成研修会「安全文化とは何だろうか? ヒューマンファクターの観点から見たルール・手順違反とその対策」  中国電力(株)
  • 2011.7.2TFOS 研究会「東日本大震災が示す社会安全上の課題」  航空運航システム研究会
  • 2011.7.5安全管理講演「緊急時の人間行動~パニック人間行動学~」  京浜急行電鉄(株)
  • 2011.9.8第 9 回総会「緊急時の人間行動~パニック人間行動学~」  石川エネの会かなざわ
  • 2011.9.10講演会「緊急時の人間行動~パニック人間行動学~」  くらしをみつめる・・・柏桃の輪
  • 2011.9.11大会特別講演「東日本大震災から学ぶ~応用心理学への期待を込めて~」  日本応用心理学会
  • 2011.9.14第 10 回原子力の安全管理と社会環境ワークショップ「ヒヤリハットと危険予知の 基本的な考え方と今後の方向性」  日本原子力学会ヒューマン・マシン・システム研究部会 他
  • 2011.10.10防災シンポジウム「命を守る避難行動」コーディネータ  飯能市日本/災害情報学会/埼玉県地震対策セミナー実行委員会
  • 2011.11.26「原子力安全を問う」第4回公開討論会 自然災害への対応「防災(自然災害対応)と安全(事故防止)の両方に関わってきた立場から」  (財)エネルギー総合工学研究所
  • 2011.12.15海岸海洋セミナー「津波災害と原子力災害~「ひと」の視点から見る~」  建設コンサルタンツ協会海岸海洋専門委員会

学術論文等
  • 首藤由紀,東日本大震災に見る高速道路と自動車,高速道路と自動車,2011年9月号,p.11-14

委員等
  • 運輸安全委員会(旧 航空・鉄道事故調査委員会)委員(非常勤)   国土交通省
  • 原子力安全委員会専門委員(原子力政策大綱策定会議)  内閣府
  • 総合資源エネルギー調査会委員(原子力安全・保安部会,原子力防災小委員会,危機管理WG,リスク情報活用検討会, 検査のあり方に関する検討会,安全管理技術評価WG,もんじゅ安全性確認検討会, 火災防護 WG,中越沖地震における原子力施設に関する調査・対策委 員会,運営管理・設備健全性評価WG, 基本政策小委員会)  経済産業省
  • 核物質防護秘密監査委員会委員  原子力安全・保安院
  • 原子力安全・保安院広聴・広報アドバイザリーボード委員  原子力安全・保安院
  • 科学技術・学術審議会専門委員(研究計画・評価分科会防災分野の研究開発に関する委員会)  文部科学省
  • 宇宙開発委員会委員  文部科学省
  • 火災予防審議会委員  東京都
  • 安全文化検討委員会委員  日本原子力技術協会
  • 原子力防災訓練評価委員会委員  (独)原子力安全基盤機構
  • 原子力安全文化有識者会議委員  中国電力(株)
  • 火山工学小委員会委員  土木学会地盤工学委員会